制限区分と優遇措置
■ 制限区分(制限の緩和)
2006年の法律改正で累進処遇制度に代わり新しく導入された。
受刑者の自主性・自律性を尊重し、受刑者を受刑成績などに応じて制限区分に分け、制限区分に応じて、刑務官が規律していた受刑者の生活や行動の制限を緩めるものだ。
1~4種の制限の緩和があり数字が小さいほど緩和措置が大きい。
昇進の時期は不定
種別 | 居室 | 移動 | 面会 | その他 |
1種 | 居室に鍵をかけなくてよい | 刑務官同行なしで移動できる | 刑務官の立会い無し | 外部に電話ができる 外出ができる |
2種 | 居室に鍵をかけなくてよい | 刑務官同行が必要 | 刑務官の立会い無し | 外部に電話ができる |
3種 | 鍵をかける | 刑務官同行が必要 | 刑務官の立会い必要 | なし |
4種 | 鍵をかける 基本的に居室から出れない | 刑務官同行が必要 | 面会はできない | なし |
※工場出役者は3種、懲罰・取調べ・房内作業者は4種、仮釈準備者・長期に優良な者は2種、更に優良な者は1種となる。
■ 優遇措置
手紙の発信通数、嗜好品の購入、テレビの視聴などで優遇措置が決められている。
1~5類に分類され、数字が小さいほど優遇される。
当初は優遇は無く、刑の確定から6ヶ月以上経過した翌月に3類となる。
毎年2回4月と10月の始めに優遇の見直しが行われる。
作業態度や能力、懲罰などにより評価される。
分類 | テレビの視聴 | 嗜好品(菓子) | 集会 | 手紙の発信 | 面会 | その他 |
1類 | 自由視聴 | 月2回自費購入可 | 出席可 | 10通/月 | 7回/月 | サンダル、写真スタンドなど購入できる |
2類 | 自由視聴 | 月2回自費購入可 | 出席可 | 7通/月 | 5回/月 | サンダル、写真スタンドなど購入できる |
3類 | 平日18時~21時 休日8時~10時、18時~21時 | 月1回自費購入可 | 出席可 | 5通/月 | 3回/月 | サンダル、写真スタンドなど購入できる |
4類 | 工場出役者のみ3類と同じ | 購入できない | 出席不可 | 4通/月 | 2回/月 | なし |
5類 | 工場出役者のみ3類と同じ | 購入できない | 出席不可 | 3通/月 | 2回/月 | なし |
※新入で来たころは、優遇が無くお菓子が食べられないので3類になるのが楽しみだ。