はじめての刑務所体験記

開放寮

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■ 憧れの開放寮

刑務所体験記 開放寮

この刑務所には、開放寮という新築の特別な舎房があった。
仮面接が終わって仮釈放が近く優良な受刑者のみ入居できる舎房だ。
この舎房は開放処遇になっていて、居室には鍵をかけない。
入居する時点で制限区分が2種になることになる。
制限が緩和されたことで本面接を待たずに調髪が許される。
また、検身もすべて免除される。
トイレ、浴室、洗面所、キッチン、洗濯機、冷蔵庫、娯楽室、食堂、庭など生活に必要な設備が全て揃っていて、自由にしようできる。

個室は6室あり最大6名が入居可能で、通常3~5人がいた。
勿論、刑務官もおらず朝と就寝前の点呼と夜中に2回巡回にくるだけだ。
カメラは設置されていたが、食堂の1箇所のみで、ほとんど無いに等しい。
逆にこちらから用がある場合はインターフォンで呼び出すように言われていた。

個室の窓には格子もなく庭に面している。
トイレは共同で部屋とは別にあり、個室にはかわりに押入がついていた。
風呂は、入浴日にしか入れないが、4~5人が一緒に入れる大きさで自分達で沸かして好きな時間に入浴してよかった。
洗濯機は乾燥まで全自動でできる最新式で、毎日一人ずつ順に使っていた。

食事は同じだが、自分達で配食しなければならなかった。
娯楽室には大型のテレビとコタツがあり、自由に使うことができる。
冬の時期に入居したのでコタツは本当にありがたかった。

各個室にも液晶テレビがあり、朝からつけて出房まで見ていた。
庭もあり、自由に出ることができ、好きなときに布団も干すことができる。
娑婆に近い状況にして自主性を養うというのが目的で造られた施設だったが、本当に居心地がよかったが、他の受刑者の嫉妬をかうおそれがあるので、あまり細かいことは教えないようにしていた。

ちなみに私は仮釈放の3~4ヶ月前に入居して仮釈放まで過ごした。
短期受刑者では珍しいと思うのだが、制限区分は1種になった。
優遇はその時点では2類になっていた。
刑務官の同行なしに自由に移動できるはずなのだが、鍵を貸してくれないので結局どこにもいけなかった。
外部に電話もかけられるのだが、電話の許可、テレカの購入、などいくつも願箋をださなければならず、仮釈も間近で面倒だったのでやめた。
結局1種になっても何も変わらなかった。

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